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〜 羽衣伝説 〜
『いざ、三保の松原へ』
2007年3月13日
▲雲一つ無い快晴の青空!電線の向こうの空の海を、トンビが軽快に旋回中。まさに外出日和。







朝の9時に起きて、今日はまるまる一日することがない。

せっかくの休日なので、とりあえずどこかへ行こうと思う。

どうせ行くなら、名所がいい。

というわけで、ここから比較的近い『三保の松原』に行くことにした。

考えだしてからおよそ3分。

無計画の旅はいつもそんな感じで始まる。




颯爽と自転車でひた走る。

距離的にゆっくりこいでも3時間はかからないハズ。

楽勝で暗くなる前に戻ってこれる。

そんなアバウトな計算のもと、鼻歌まじりで風を切る心地よいひととき。




15分後、沼津駅から電車に乗り込む。


挫折した場所が、最寄り駅という無駄のなさ。

僅か40分で目的の清水駅に。

センシティブな雰囲気溢れる清水駅。

平日のせいか、人は少ない。




清水駅のバス乗り場からバスに乗り込む。

『三保ランド』行きのバスで『三保の松原入り口』まで約25分ぐらい。

その話を聞いた時点で歩く気は毛頭無い。











バスを降りてみて、案内板も何もなく途方に暮れる。

とりあえず勘で歩き出すことに。

経験上、私の勘は5割の確立で当たる。







ビンゴ!

次の勘はきっとはずれる・・・。

この辺りから、周囲には松の香りがたちこめる。




▲三保の松原へ向かう途中にある『神の道』。初めて見ると結構感動する。

ちゃんと『神の道』と書かれた看板もある。

むしろ看板があることで、逆にうさんくさく感じてしまう。




手の届く距離に松葉。

そして青空。




松の香りの心地よい、松並木道。


でも実際は10メートル程度の幅しかない。

カールルイスがちょっとがんばれば飛べる幅。

そのすぐ両脇には車の通る道があって、普通の住宅街が立ち並ぶ。

途中、数台の観光バスに追い抜かれる。






三保の松原入り口に到着。

ゆるい階段が続いている。

その先には・・・。








▲ついに三保の松原に到着!木陰と潮風が心地よい。

この先には海が見えて、潮の香りが鼻をくすぐる。


周囲にはたくさんの松、松、松。



丁度お昼時で、真上にはやや強めの日差し。



▲そしてこれが羽衣伝説が残る『羽衣の松』。樹齢650年のお年寄り。

夢中に眺めるオニイサンと、まったくの無関心なオッサンと・・・。





たくさんのつっかえ棒に支えられている羽衣の松。

角度的には、確かに羽衣を掛けやすそうにも感じる。


「羽衣を使ったこともないくせに!ヨソ者が!」
と、地元に人たちに言われないように、あくまで心の中で感じることだけに留めておきたい。




羽衣の松のすぐ脇には、小さな松が植えられていて、看板には『羽衣の松2世』と書いてある。

ギャグなのか・・・?!




隣には羽車神社なるものがある。
何故羽車なのかはわからない。

財布の中の大量の1円を処分するためにお賽銭に入れる。




おみくじを楽しむカップル。

羨ましい・・・。

何で私は一人でこんなところに来てしまったのだろう・・・。

今回の無計画な旅を思い直すひととき。





負けずに私もおみくじに手を出す。

誕生日の札をとる形式。

こういうときに1月1日が誕生日だと探すのが楽。

どれどれ・・・。

さすがに、一生に一度来るか来ないかの観光客をターゲットにしているだけに、それなりに良いことが書いてある。

さっきのカップルのせいか、『待ち人』の内容が気になる。

-------------------------------------
【待ち人】【来ます。殊によると人を連れてくるでしょう。】
-------------------------------------

(・・・・・・・・・。)

微妙に考えさせられる内容だ・・・。






▲目の前には空と海。夏場は海水浴が楽しめそうな広い砂浜。


砂浜の砂は若干黒め。






波打ち際までくると、結構岩がゴロゴロしている。

裸足ではちょっと痛そう。



右を見れば松と海。

左を見れば・・・。







▲右手に海、左手に松原、そして中央に日本一の山、富士山を臨む景観。




景色を充分満喫した後、松の遊歩道を散歩しながら帰ることに。



右を見れば松。


左をみても松。

まさに松三昧の三保の松原。






▲そして見上げれば松原の間からのぞく空に、旋回するトンビ。やっぱり気持ちよさそう。



今回の旅で学んだこととして、一人旅は自由に動ける反面、ちょっと虚しい。

三保の豊かな自然が、かろうじて私のすさんだ心を食い止めてくれたのだと思う。


旅が無計画だったことに関しては、多分これからも繰り返すと思うので、気づかなかったことにしておきたい。




三保の松原
【羽衣伝説】







昔々のお話。


三保の村に伯梁という漁師が住んでいたそうです。


ある日のこと、伯梁が浜に出かけ、浦の景色を眺めておりました。


ふと見れば、一本の松の枝に見たこともない美しい衣が・・・。
そして、あたりに人影はなし・・・。


きっと誰かの忘れ物だろうと、伯梁が衣を持ち帰ろうとしたそのとき、どこからともなく天女があらわれてこう言いました。


『それは天人の羽衣。どうそお返しください』
ところが、それを聞いて伯梁はますます大喜び。

『これは国の宝にしよう』とますます返す気配を見せません。


すると天女は
『それがないと私は天に帰ることができないのです』
とそう言ってしおしおと泣き始めました。


さすがに伯梁も天女を哀れに思い、こう言いました。
『では、天上の舞いを見せてくださるのならば、この衣はお返ししましょう』


天女は喜んで三保の浦の春景色の中、霓裳羽衣の曲を奏し、返してもらった羽衣を身にまとって、月世界の舞いを披露しました。


そして、ひとしきりの舞いのあと、天女は空高く、やがて天にのぼっていったといいます。
頃は十五夜。それは月明かりが美しい宵のことでした。







【終わり】




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