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〜 2009年5月某日 〜 |
『ラーメンとカレーライスが好きだから、両方一緒にしてカレーラーメン、、、』的なことを聞いたことがある。 言いたいことは分かるのだけれど、実際のカレーラーメンは明らかにラーメンの要素の方が濃いと思う。 そもそも『カレーライス』の『ライス』部分が完全に無視されている。 『ライス』ありきの『カレーライス』だ。 「カレーが食べたい!」と言って、カレールゥだけをすすってるヤツなんて見たこと無い。 『ライス』部分をスルーされた上に、肝心のカレーもスープとして薄められてしまっている。 完成形が明らかにラーメン寄りだ。 『 8:2 』ぐらいでラーメンが圧倒的だと思う。 私はカレーライスもラーメンも大好きだけれど、どちらかと言うとカレーライスの方が好きだ。 だからこそ、この現状に提言したい。 「もっとカレーライスを!」と。 そんなわけで、私なりに平等なカレーラーメンを作ってみようと思う。 この際名前も『ラーメンカレー』にしようと思う。 いや、ここは正確に『ラーメンカレーライス』と言うことにしたい。 簡単に図式化すると、 『ラーメン』=『麺』+『スープ』 『カレーライス』=『カレールゥ』+『ライス』 とどのつまり、 『ラーメンカレーライス』=『麺』+『スープ』+『カレールゥ』+『ライス』 と、単純に考えればそういうことだ。 これを全て同じ比率で融合させて初めて、平等な『ラーメンカレーライス』が完成するのだろうと思う。 さっそく近所のスーパーで材料を調達。 実験的な挑戦なので、ラーメンもカレーもインスタントでやることを許して欲しい。 ラーメンにはちゃんとノンフライメンを選択している気づかいを褒めて欲しい。 とりあえず皿に盛ってみる。 『三色どんぶり』みたいにも見えなくもない。 三色のうちの1色が『ごはん』という斬新さ。 いや、分かっている。 確かにこれでは足りない。 ラーメンのスープが無視されてしまっている。 これではただの『麺カレーライス』だ。 スープを添えて、、、 いや、さすがにこれでは許されないだろうし、自分でも納得がいかない。 大切なのは一つの皿にまとまる融合だ。 さぁ、スープ投入。 うわぁ、、、。 皿に漂う台無し感。 (※台無し感:物事がすっかりだめになった様子・そんな空気感。) どうしてこんなことになってしまったのか。 それは、自分でやったからだ。 誰のせいでもない。 これがラーメン。 これはカレーライス。 そしてこれがラーメンカレーライス。 混沌とした平等。 人生初の『ラーメンカレーライス』をワンスプーンで食べた感想は、果てしなく予想通りの味だ。 スープでやわらかくなったごはんと、ゆるくなったカレーに加え、麺のぐにゃりとした食感。 融合するどころかお互いを傷つけている2つの存在。 中国(ラーメン)とインド(カレー)間で抗争が勃発だ。 平等ってこんなにも難しいことなのか、、、。 それにしても、これが私が恋焦がれていたラーメンカレーライスなのか、、、。 いや、そんなハズはない。 これではあの不平等な『カレーラーメン』にさえコールド負けだ。 人の世にも似た、不平等がはびこる世界を前にうなだれる。 いや、ここで諦めてはいけない。 逃げちゃダメだ。 もう一度、もう一度だけ平等な世界へ挑戦してみよう。 Let's リトライ! 一番のネックは『スープ』だ。 全てを一気に融合させる仲介者でもあり、混沌へと導く張本人でもある。 そもそも液体だから問題なのだ。 そんなわけで、スープをジュレのようにしてみた(片栗粉使用)。 何のためにここまで頑張っているのだろう。 ふと、今までやってきたこと全てが否定されかねない疑問がわいてきたりもする。 色々なことに目をつぶって先へ進みたい。 ----- そんなわけで、『ラーメンカレーライス(改)』の完成。 見事なまでに平等な世界が実現。 誰にも『カレーラーメン』なんて言わせない出来栄えだ。 『4色どんぶり』になるかとも思ったけれど、4色にはならなかった。 そもそも最初のヤツも決して『3色どんぶり』ではなかった。 この完成形を崩したくない。 もちろん食べていく上で、混ぜることからは逃れられないとは思う。 ここは迷いを捨てて、全てを絡ませて食べることにしたい。 混沌、再降臨。 最初から食べ物であることを認識していないと、食べるのをためらう外観。 その味は、、、、 中々に表現が難しい味わいだと思う。 想像にお任せしてしまうのは無責任だろうか。 でも多分、想像しているその感じで合っていると思う。 気になる人は是非やってみて欲しい。 100人が100人、食べた時に気づくはず。 予想を裏切らない味だ、と。 そして思うはず。 普通の『カレーラーメン』が食べたい、と。 おしまい -------- 番外編 -------- 巷にはびこる『スープカレー』の逆転の発想をしてみた。 『麺ライス』 かなり盲点で斬新だと思った(無味無臭)。 おしまい。 |
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