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魔女の宅急便の原作を読んだので、ジブリ版とちょっとだけ比較。

原作は流し読み、ジブリ版も数回しか見ていないので、マニア的な人は見ないほうがいいと思います。

ジブリ版の画像があまりないので、基本的に原作中心です。




アニメ版のキキは13歳。


原作のキキは10歳から35歳まで。最終巻ではキキは既に2児の子持ち。



ちなみにオキノさん(キキの父親)はこんな感じ。原作はヒゲあり。


コキリさん(キキの母親)はこんな感じ。原作はちょっとキツめ。





■旅立ちの前、鏡の前でお洒落をするキキとジジ。

キキ「かあさん、もうちょっとでいいからスカート、みじかくしてよ」


■出発は満月の夜。ラジオをホウキにつけるところも同じ。
ラジオはオキノさん、ホウキはコキリさんの愛用品。




■旅立ちの日に出会う先輩魔女。
■ちょっと偉そうな雰囲気は同じ。原作のほうの見た目は微妙。


ジブリ版「あら、あなた新人?」
原作「まあ、なつかしいこと、おなかまに会えるなんて」




■海辺の街、コリコに降り立つキキ。ジブリ版のようにスグにトンボには出会いません。




■グーチョキパン屋のオソノさん登場。妊娠中。
■お客さんの忘れ物(赤ちゃんのおしゃぶり)を届けてあげることに。

原作↑ ジブリ版↓





■オソノさんの好意で粉置場を借りて宅急便を始めるキキ。



■絵描きの女性との出会い。落っことした届け物の黒猫のぬいぐるみが原因なのは同じ。
探している間、ジジが身代わりになる設定も同じ。

原作↑ ジブリ版↓




■ちなみにジブリ版の飛行船事件は原作にはありません。


■もちろんデッキブラシで飛ぶ設定もジブリ版のみです。






※※↓↓ここからはほぼジブリ版には無い話↓↓※※



■せっかく海辺の街にきたのだからと、オソノさんの水着を借りて海へ。

おソノ「あたしもむかしは、あなたぐらいやせてたのよねえ。その水着が着られるなんて、うらやましいこと」


■海でホウキを持ったメガネの少年(トンボ)を見かける。

この原作のトンボは、飛びたいがためにキキのホウキを盗むという暴挙をはたらきます。


■おかげでキキは慣れないホウキで人命救助をするハメに、、、。

かろうじて溺れた子供を救出するキキ。


■トンボはキキから盗んだホウキで飛ぼうとするが、、、。

大切な母親からのホウキをトンボに折られてしまい、激怒するキキ。

トンボ「飛べるっていうのも、なかなかたいへんなんだね」
キキ「そうね、飛べないっていうのも、きのどくかもしれないけど、、、ね」




■絵画を傷つけないように風船をむすんで運ぶ。


■洗濯屋さんの物干しのお手伝い。


■動かなくなった時計を応急処置。


■ダイハード並みに列車に乗り込むシーンも、、、。


■動物園のカバを病院へ。


■調子に乗ってお届け物のリンゴを全て台無しにしてしまい、泣いて謝るキキ。

「おじょうちゃん、おねがいだから、これ以上悲しい顔をしないでちょうだい。これは、はずみでおきたことよ、、、」





■トンボとの仲も徐々に深まっていく。

ジジ「ずるいよ。ないしょなんて」
キキ「でもね、いいないしょは三倍うれしいっていうわ」



■そんな中で、嫉妬や自己嫌悪に落ち込んだりするキキ。




■魔女の決まりを破ってお洒落をしてしまうキキ。

キキ「あたしね、おしゃれをしたあたしを運んでいくのよ」


■雨の日は傘、寒い日はコートで配達をするキキ。





■ジブリ版でもおなじみのコキリさんの魔法のクスリ。

ジブリ版では、飛ぶことしか出来ないままのキキ。

■原作でも最初は飛ぶことしか出来なかったキキですが、
途中一旦実家に戻ってクスリを作れるようになります。

それから毎年クスリのタネを植えて世話をして収穫をするようになります。




■不思議な女の子、ケケ登場。




おソノ「じゃ、魔女のしるしはなんなの?」
ケケ「しるしになるものがなくちゃいけないの?見えるものがなくちゃいけないの?」



■なにかとキキにつっかかるケケ。

イライラが募るキキ。









■はずみでジジとケンカをしてしまうキキ。

ケケになつくジジ。

さらに大ゲンカになり、ジジは家出をしてしまう、、、



■ケンカの結末は、、、。





■初めて魔法の片鱗をみせるケケ。

キキ「わたしができなかったからいうわけじゃないけど、、、、、わたし、なんでもできるって、どっかまちがってると思う」
ケケ「まちがってるですって。あたし、できるって思ったからしたのよ。キキって、まちがってるとか、正しいとかいうのすきね」





■ある夜、導かれるように大空へ飛び立つキキ。強い気持ちに気づく。

キキ「わたしは、とんぼさんがすき、とんぼさんのコリコの町もすき」



■ケケとの和解。

ケケ「ほんと、なんでもできるのって、あんがいおもしろくないんだよね。自分がなんだかわからなくなっちゃう」




ケケ編が終わるとケケは登場しなくなりますが、後半微妙なカラミをみせてくれます。








■とんぼも少しずつ成長していきます。ジブリ版のとんぼとは全然違います。



■夕日に向かって、、、。

キキ「とてもかんたんな形なのね」
とんぼ「そう、かんたん。これってぼくの魔法」






■魚を漁船ごと運ぶ荒ワザ。

魔女のチカラって、、、とか考えるのはやめましょう。





■心身ともに成長をみせるキキ。このとき17歳。



■とんぼへの意思表示も少しずつ変化していきます。

キキ「わたし、もっとかっこうよく来るはずだったのに、、、、、」




キキ「蛇のビビ子さん、なおったのね」
とんぼ「そう、ぼくたちのために。とってもいいやつさ」





キキ「わたし、まだちょっぴりだけど、ちゃんとしてきたみたい、、、、、」


■ダイジェスト的に紹介しているので2人の恋路は万事上手くいっているように見えますが、結構道のりは長いです。





■コキリさんの呼び出しに大急ぎで帰るキキ。

■病床に伏せるコキリさん。

コキリ「風邪がね、わたしからでていかなくなっちゃったの。こういうときは風邪にまかせなきゃ。むこうにも言い分ってものがあるから」


■その様子を静かに見守るオキノさん。

オキノ「じょうだんみたいだな、、、、、なにもかも、、、、、」


キキ「おかあさん、目をあけて、おねがい、おねがい、行かないで!」


■結末は原作を読みましょう。

キキ「ねぇ、おかあさん、わたし、みんな自分の力でやってるつもりだったけど、、、、、、わかった。これが魔女の計算ってことね」





■キキ19歳



■スープ屋を始めている、駆け出し魔女ライに出会う。

ライ「スープでいいですか?といってもそれしかないんだけど、、、、、」


■時が止まってしまうようなスープの味。

キキ(これは、ひどい!)
ライ「おいしくないですか?やっぱりね。どうしよう」



■歌って踊ってスープを作るライ。

ライ「でもわたしはふつうの、ふつうの魔女だから、、、、、悲しいぐらい平凡魔女なのですよ」




ライ「でもわたし、ひとりでやらなくちゃ。魔女になるって自分で決めたんだもの」



キキ「わたし、あの子のはじめての風になれなかった。それどころか自分がさみしいものだから、じゃましちゃうところだった」






■花嫁のベールを届ける仕事が大当たりで、6月は大忙し。


■ぎりぎりでケープを届ける演出。


■誤解で予定が重なってしまってうなだれるキキ。



■仕事疲れでヘロヘロのキキ。

おソノ「おたがいさま。もちつ、もたれつが、気持ちがいいって思うようになったのね。これも魔法なのよ、きっと」




■とんぼからの手紙の内容にむくれるキキ。

キキ「(私がいなくても)ぜんぜんぜんぜん大丈夫なんて、、、、、なんかつまらない」


■ジジとも意見が合わず上手くいかない。



■イラついて地面を蹴るキキ。

キキ「ものたりない、ものたりない、ものたりなーい」


■ジジはジジで富豪の白猫(ヌヌ)といい感じに。
■ジブリ版でも似たような描写はあります。ジブリ版での白猫の名前はリリー。




■星屑をあしらった黒いドレスでファッションショーに出るキキ。



■手紙でキキの状況を知るとんぼは複雑な気持ちに、、、。
バッタを見つめて想う。

とんぼ「やっぱり、君のようにおがみポーズもたいせつなのかもしれない」



■ジブリ版でキキが飛べなくなるシーンがありますが、原作では高く飛べなくなる程度。
仕方が無いので、低く飛ぶキキ。

ジジ「ほうきより杖がいりそうだね。いくら気持ちの未来が見えないからって目のさきぐらいはちゃんと見てくれないとね」




■20歳になったキキ。浜辺でとんぼと会う。

とんぼ「ほっとした」
キキ「なにが?」
とんぼ「キキに会えて、ほっとした」



■久しぶりに会ったのに昆虫の話しかしないとんぼにキレるキキ。

とんぼ「キキ、ごめん。ぼく、なにか悪いことした?」
キキ「虫ばっかり!」




■翌朝速攻で仲直り。この2年後に結婚。




 ↓↑原作の5巻から6巻の間には10年以上の月日が経過しています↑↓




■話は一気に飛んでキキ35歳。

キキは既に2児(双子)の子持ち。

女の子(ニニ)と男の子(トト)の11歳。


■キキ一家とゆかいな仲間たち。おソノさんの娘、ノノの結婚式の帰り道。

ニニ「わたしはね、寄り道っていうのも、修行の一つだと思ってるよ」


■生意気でおてんばなニニ。物静かで読書家のトト。

ニニの黒猫はブブ。トトの黒猫はベベ。



なにかとお姉さんぶろうとするニニ。



■魔女になりたいのになれないことに思い悩むトト。

トト「伝統って、えらそうにいうけどさ、伝統って、いじわるじゃないか。」


■魔女になることを中々決めないニニ。

ニニ「飛ぶ練習したら、魔女にならなくちゃいけないの?途中でやめたっていいんでしょ」



■魔女の話になると落ち込むトト。その様子が気になるとんぼ。

とんぼ「でも(ホウキは)一つしかないじゃないか、、、、、二本、必要だろ」


■そんなわけで、ホウキは3本。右からキキ用、ニニ用、トト用。



■夜中にこっそりと飛ぶことを試みるトト。

トト「やってもみないであきらめるなんてやだもん。でも、もし、もしも飛べたらどうしよう」


■そして、、、

トト「怪我したの?ベベもいっしょにころげたの?」
ベベ「当たり前でしょ。仲間だから」



■伝統嫌いのニニ。パンツルックにサングラスで初飛行に挑戦。

ニニ「だって、空ってまぶしいよ。それに、これって、魔女っぽいでしょ」
キキ「やめて。不良の魔女みたい」
ニニ「めがねだけで決めちゃうの?もしかしたら、わたし、めがねなくてもほんとうの不良かもしれないよ」
キキ「ちがいます。わたしの娘です、ちがいます」




■自分のホウキを楽器のように改造するトト

トト「空の高ーいとこを吹く風の音、、、、、そういう音、きいてみたい」


■森の中で一人、ホウキを鳴らして歌うトト。

??「わたし、すきよ。あんたの歌」





■キキのドレスを着るニニ。その姿を見たおソノさんは感極まって涙。

おソノ「まあ、そっくり、そっくり、、、、、キキちゃんだわ。なんて、まあ、まあ」


■とんぼも娘の姿におどろく。

とんぼ「ひゃー、びっくりした。時間がもどったかと思ったよ。それにしても似てるもんだなあ」
ニニ「なつかしいでしょ。でも、わたしはニニよ。間違えないでね」



■黒いドレスを自分なりにお洒落にアレンジするニニ。

ニニ「そうよ、この浮いていく瞬間が見せ場よね。ここをどうすてきに見せるか、、、、、だわ」




■もはやキキはすっかり母親の顔となる。

でも服装は変わらず。









■妊娠中の馬を運び、大海原を飛ぶ、、、、、。

「このまま、いってみる!いかなくちゃ」








■最終的にニニもトトも13歳に修行の旅に出て行く。

ニニ「お月さまよろしく、わたしをおねがいね」


キキ「でも、、、、、今のトトは変わるわ。今のトトとはお別れだもの、そしてかあさんはたのしみに、変わったトトをまってるわ」


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原作では、この2人(ニニとトト)の旅立ちを見送った時点で完結となっています。

まだまだ続いて欲しいと思わせる内容が盛りだくさんです。

続編を期待したくなる読後感でした。





■ちなみに、ここで紹介している内容は原作のごくごく一部です。

■この24年間に渡って描かれた長期連載は、私のように一気読みすると感動が半減する気がするので、これから読む人は少しずつ読むことをオススメします。






















福音館書店

角野栄子 作




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